ペダルエフェクターの問題(分解して塗装剥ぐのは大変) [技術]
今回は、ペダルボード組みする際、困るなぁという内容に触れたいと思います。
エフェクターを輸入している代理店の方やメーカーの方には是非読んでいただきたい内容です。
ペダルボードにエフェクターを組み込む作業をする時、ほぼ必ず行う作業があります。それはエフェクターをいったんバラバラにして、シャーシの塗装を剥がす作業です。特に輸入品のエフェクターに多いのですが、塗装が厚く塗ってあるため、シャーシにパーツのグランドが落ちていない(導通がない)物が年々増えてきています。
プロビデンスやBOSSや昔のMXRの内部を見て頂ければ分かり易いのですが、ボトムプレートを開けた時、内部は塗装されておらず、金属部がむき出しになっています。これは、ジャックやポット(ボリューム)などのパーツの金属部をシャーシに接触するように組み立てし、ノイズに強い状態を作るためです。ところが、内部を塗装しない状態にし、外側だけ塗装するには、ある程度の工夫と技術が必要になり、コストがアップします。その為か、内部までご丁寧に塗装しているエフェクターがどんどん増えています。結果、入出力ジャックがシャーシに落ちていないエフェクターや、ポットのダイキャスト部(ハウジング部)がシャーシに接触していないエフェクターが市場に流通しています。
この写真はエフェクターの内部を撮影したものですが、穴の周りに爪の様な跡がいくつもついているのがお分かりになるとおもいます。これはシャーシとジャックをしっかり導通させ、かつジャックがゆるんで回転してしまうのを防止する役割をする菊ワッシャと呼ばれるパーツの爪跡です。ところが、塗装が厚いため、シャーシに食い込む事が出来ず、導通がない状態でした。
これらのエフェクターは単体でチェックしたり、小さな音では気付きにくいのですが、システムとして構成されたり、大きな音で使用された時に問題が発覚します。
例えば、オーバードライブのレベルやゲインを調整しようと手を近づけた時に、ブーンというハムノイズが出た事はないでしょうか?これは、ポットのダイキャスト部(ハウジング部)がシャーシに接触していない為に起こる現象です。これらの問題を解決するには、いったんばらばらにして、シャーシの塗装を削り落とすしかありません。以外に時間のかかる作業です。
これはボトムシャーシを止めるためのネジが通る穴の写真です。これも塗装が厚い為、トップシャーシとボトムシャーシをネジで止めてもシャーシ同士の導通がありませんでした。
このような場合は、ヤスリ等で削り導通するようにしてあげるしかありません。導通が無いと言う事は、裏ブタを閉めずに開けたままの状態で使用しているようなものです。ノイズが乗らない方が変です(苦笑)。
細かい事かもしれませんが、このような問題点を一つ一つ潰していく事で、S/Nの良いペダルボードに仕上げていく事ができます。ライブ会場では、照明・映像機材等が張り巡らされていてノイズの海の中にいるような物です。回路にノイズが乗らないようにシャーシでシールドすべき部分がシールドされていなかったとすると、、、、、結果は見えていますよね。
テスターをお持ちの方は抵抗レンジにして導通をチェックすることができますので、やってみてください。
メーカーさんや代理店の方には、是非点検をしていただき、問題があった場合は改善をお願いしたいです!!!
エフェクターを輸入している代理店の方やメーカーの方には是非読んでいただきたい内容です。
ペダルボードにエフェクターを組み込む作業をする時、ほぼ必ず行う作業があります。それはエフェクターをいったんバラバラにして、シャーシの塗装を剥がす作業です。特に輸入品のエフェクターに多いのですが、塗装が厚く塗ってあるため、シャーシにパーツのグランドが落ちていない(導通がない)物が年々増えてきています。
プロビデンスやBOSSや昔のMXRの内部を見て頂ければ分かり易いのですが、ボトムプレートを開けた時、内部は塗装されておらず、金属部がむき出しになっています。これは、ジャックやポット(ボリューム)などのパーツの金属部をシャーシに接触するように組み立てし、ノイズに強い状態を作るためです。ところが、内部を塗装しない状態にし、外側だけ塗装するには、ある程度の工夫と技術が必要になり、コストがアップします。その為か、内部までご丁寧に塗装しているエフェクターがどんどん増えています。結果、入出力ジャックがシャーシに落ちていないエフェクターや、ポットのダイキャスト部(ハウジング部)がシャーシに接触していないエフェクターが市場に流通しています。
この写真はエフェクターの内部を撮影したものですが、穴の周りに爪の様な跡がいくつもついているのがお分かりになるとおもいます。これはシャーシとジャックをしっかり導通させ、かつジャックがゆるんで回転してしまうのを防止する役割をする菊ワッシャと呼ばれるパーツの爪跡です。ところが、塗装が厚いため、シャーシに食い込む事が出来ず、導通がない状態でした。
これらのエフェクターは単体でチェックしたり、小さな音では気付きにくいのですが、システムとして構成されたり、大きな音で使用された時に問題が発覚します。
例えば、オーバードライブのレベルやゲインを調整しようと手を近づけた時に、ブーンというハムノイズが出た事はないでしょうか?これは、ポットのダイキャスト部(ハウジング部)がシャーシに接触していない為に起こる現象です。これらの問題を解決するには、いったんばらばらにして、シャーシの塗装を削り落とすしかありません。以外に時間のかかる作業です。
これはボトムシャーシを止めるためのネジが通る穴の写真です。これも塗装が厚い為、トップシャーシとボトムシャーシをネジで止めてもシャーシ同士の導通がありませんでした。
このような場合は、ヤスリ等で削り導通するようにしてあげるしかありません。導通が無いと言う事は、裏ブタを閉めずに開けたままの状態で使用しているようなものです。ノイズが乗らない方が変です(苦笑)。
細かい事かもしれませんが、このような問題点を一つ一つ潰していく事で、S/Nの良いペダルボードに仕上げていく事ができます。ライブ会場では、照明・映像機材等が張り巡らされていてノイズの海の中にいるような物です。回路にノイズが乗らないようにシャーシでシールドすべき部分がシールドされていなかったとすると、、、、、結果は見えていますよね。
テスターをお持ちの方は抵抗レンジにして導通をチェックすることができますので、やってみてください。
メーカーさんや代理店の方には、是非点検をしていただき、問題があった場合は改善をお願いしたいです!!!
勉強になります。
うちは、とあるUSのあるオーバードライブペダルが、アンプのアースを落とさないと、結構な音量で「ブーン」といいます。同じメーカーのほかの機種では大丈夫なんですが。
これもその現象の一つでしょうかね。
by cont (2011-10-17 17:17)
contさんへ
はじめまして。
そうですね、その可能性は大です。
by 林 幸宏 (2011-10-24 22:56)