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イギリス滞在記(18) [音楽]

9月11日(水)

今日は朝6時に起きて、ピートの工房に行く準備をした。ピートとリンダと待ち合わせしてロンドンへ行く日だ。LEWES駅からビクトリア駅に行き、そこからチューブに乗ってアールズコートまで行った。駅前にある大きなホールが会場だ。PLASAという名前の展示会で、ピートはアンプタウンの人に招かれていたので、無料で入ることができた。一般入場者は12ポンド払って入場していた。たっけー!
日本人の方も何人か見かけた。ヨーロッパ中から来るだけあって、朝10時過ぎというのに結構人が入っていた。まずアンプタウンのブースに行きピートがケースの見積の話をしていた。一応カタログをもらって、挨拶して別のブースを見ることにした。イギリスも代理店の出展が多い。ライティング関係も数多くあった。バリライトはさすがに大きかった。

展示会.jpeg

展示会場の中

ディストリビューター.jpeg

ラックマウントタイプのディストリビューターも展示されていました。
電源コネクターがゴツイ!

デジタルパワー・アンプ.jpeg

イギリスに行く直前まで、このようなデジタルアンプを開発していました。



午前中にざっと見て回って、そのあとマイフェアレディーのミュージカルを見るため、THEATRE ROYAL DRURY LANEに移動した。サウンドシティーを止めた後、初めてスタートしたお店の場所をピートに案内してもらった。駅からすぐの所だった。今は面影がなくなっていたらしく、たぶんこのドアの住所だと思うと言って記念撮影した。

お昼を食べた後、大道芸人がいる路地を見つけ、しばらく楽しんだ。なんでもヨガをやっているらしく、体がものすごくやわらかい黒人が芸をやっていた。首の後ろに両足を上げたり、細い筒を通りぬけたり、17インチ四方の箱に入ったりと、なかなか見れないものが見れた。

箱の中.jpeg

小さな箱に入ってしまった大道芸人!


その後、キャスパーと待ち合わせて、シアターの中に一緒に入った。舞台とか舞台裏を案内してくれた。このミュージカルには有名な俳優さんが出ているらしく、「さっきの人がすごくイギリスで有名な人なんだよ」と、リンダが教えてくれた。日本人の自分には、全然わからないけど(笑)キャスパーがいい席をちゃんと予約してくれていたらしく、2階席の一番前だった。ほんと、いい奴だ!リンダがパンフレットを買ってくれた。2時30分から始まって4時10分ごろ前半が終了した。見ていて非常に楽しかったが、話している内容はほとんどわからなかった。早口でしゃべるし、小声が多いし、ミュージカルなのでオーケストラの音楽もあるし、結構英語を聞き取るには厳しい条件だった。最初は、必死で聞き取ろうとしていたが、疲れてきたので、諦めて見ることに徹した。キャスパーは背が高いので、すぐに出てくると分かる。バレーダンサーだけあって背筋がすっと通っていて、ダンスも抜群にうまかった。台詞をいう個所があって、だれだれさんに5ポンドをなにがしというときに、だれだれさんのところをリンダの旧姓の名前を言ったらしい。ピートとリンダは、爆笑してた。あとで説明を受けてわかったのだが・・・。多分両親がきているから、アドリブで名前を変えて台詞を話したんだろうって言ってた。長いミュージカルだと、ときどきジョークとかを織り交ぜるケースがあるそうだ。

my fair lady.jpeg

休憩時にアイスクリームを食べて、(これは自分のおごり)後半約1時間楽しんだ。帰りがけにCDも買って、キャスパーと楽屋口で待ち合わせた。地下鉄の駅まで送ってくれて、お礼を言って別れた。しばらくこれで会わないなぁ。キャスパーとは。本当に親切で人懐っこくていい奴だ!
帰宅ラッシュにまぎれながら、LEWESまで帰った。いやー眠いし疲れた。



9月12日(木)

朝ピートに、今日は多分Yukiがやることはないなぁと言われて、何をしようか相談したところ、ピートが持っている不要なパーツを売りたいから、リストアップしてくれないか?と言われたので、早速リスト作成に取り掛かった。エレハモやMXR、MU-TRON等のパーツがあって、オリジナルパーツや、基板から外したものが残っていた。Yukiが日本で修理を受けたときに役立つだろうといってくれた。ピートの本音としては使用しないパーツを処分したいらしい(笑)、たぶん。最近は修理の仕事もほとんど無いので、ほとんど使わないそうだ。

最近大家さんが、工房のドアを新しくしたり、どこかの人がやってきて、査定をしたりしていくそうだ。どうも、ここを出なければいけないかもしれないと言っていた。3年契約だそうで、後1年残っているがその後はどうなるかわからないなぁと言っていた。
(現在は、この工房から移転し、別の場所でピートは作業を行なっています。)

その話はさておき、パーツの話に戻ると、ブギーはFETROONという真空管の代わりのパーツをMKⅠに使用していたらしく、そのため音質が違うのではと言っていた。一箇所だけこのパーツを使用していたらしい。全然知らなかった。

それから、ピートが持っていたMUSIC GROUND(ショップ)からのペダルリストを見ていたら、DENNIS CORNELLさんの名前が載っていた。なんでもFUZZ FACEのオリジナルデザイナーで、当時のオリジナルパーツを使用して限定150台を作ったと書いてある。アンプを作っているCORNELLさんも全く同じ名前だ。同じ人物なのかな?そういえば、ピートのVOXのファイルにも彼の名前があったので、よくある名前なのかもしれない。

リストアップが終わったあと、日本に帰ってから作るテストベンチの回路図作成をした。ピートに回路図の確認をしてもらい、これで良いだろうという回路図を完成させた。フローティング用のトランスが何点か必要になる。ピートはSOWTERが良いのではないかと勧めてくれた。アンプの出力を受けるラインには30dBmくらい受けられて、10kΩ以上の一対一のアイソレーショントランスが良いと教えてくれた。ただ、トランスを使用するときはフェイズシフトと周波数特性があるので注意しなければならない。
それからピートから、ダミーロードはプラグを使っていろいろ揃えたほうがよいと教わった。100mのケーブルを想定した抵抗とコンデンサーのターミネーションも有効だとのこと。実験には不可欠だ。

出力トランスについて質問があったので、ピートに聞いた。OPTの一次側をオープンにした状態で2次側を負荷のステップアップ・ステップダウンに使用するときの電気的知識が無かったからだ。トランスはそもそもインピーダンス(DCRのことではない)を持っていない。負荷を与えてそれに対応するインピーダンスが発生する。よってOPTの1次側に負荷をつなげない場合は、2次側もインピーダンスは無視できるとの解説だ。テストベンチの回路図でいくとスピーカーもしくは8Ωの負荷がトランスの8Ωタップとパラレルになっているが、アンプ側からみてトランスの巻き線は無視できる(数キロΩ)抵抗値なので、大丈夫なのだとのこと。俺を信じろ!と言われた。もちろん信じてます。

それから、ピートにファクトリーチェック用のPMS-16Uのソフトを見せた。非常にクレバーなソフトだと感動してくれた。

作業が終わった後、LEWESにあるJAZZ CLUBにピートとリンダと出かけた。
JAZZ CLUBに到着して演奏を見ようとしたが、人が一杯で演奏が見える位置がなくて、しばらく演奏だけを聞いていた。演奏は抜群にうまくて、ピートに聞いたら、すごく有名なJAZZバンドらしい。ダブルベースを弾いている人以外は60歳を過ぎてそうだ。ドラマーはレフティーで凄腕だった。何も無かったように平然とした表情で、すごいプレイをしていた。汗もかいてなさそうだ。なんかすごいぞ!

前半が終わって休憩をはさんだあと、後半が始まった。後半は女性ボーカルが入っての演奏。サックスプレイヤーもうまくて、ピートも聞き入っていた。リンダは少し退屈そうにしていた。リンダはもっとモダンなジャズが好きらしい。今日聞いたJAZZは、昔からあるオーソドックスなJAZZだそうだ。そういえば、日本人の夫婦が見に来ていた。LEWESで日本の方に会うのは初めてかも。

(つづく)
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