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ソルダーレスケーブル開発秘話(2) [音楽]

SL_SP10_GOLD.jpg今回は、高音質バーションのソルダーレスプラグSL-8SPro(Gold)についての開発秘話です。

 まずは品番の意味を(笑)。SLは皆さんが簡単に想像できる「ソルダーレス(Solderless)」の略です。8はプラグの持つ部分の長さを表しています。8mmの長さという意味です。もっと短く出来たのですが、システムを構築する際にプラグにテプラ等のラベルを貼っておかないと、バラしたとき接続箇所がわからなくなります。一般的には6mmのテープが手に入り易い細いテープですので(4mmもありますが)、これを使用したくて7mmは平らな部分を確保しました。6mm丁度だと、少しでもずれたらはみ出てしまいますので(苦笑)。エッジが尖っていると手を切る恐れがありますので、0.5mmずつC面を取って、合わせて8mmになりました。Proはプロフェッショナルの略です。

このソルダーレスプラグSL-8SPro(Gold)で目指したのは、音質と強度と信頼性、プラグに求められる大きな3つの要素の確立です。更に作り易さと、繰り返し使用できる利便性が加われば鬼に金棒です!

一般的にはソルダーレスプラグは、接触不良が起きにくいのでは?音質が良くないのでは?と考えられていると思います。私も正直、これまで一般的に発売されているソルダーレスプラグについて信頼性に欠けると思っていました。問題点を解析していくと、人の手によって(人の手の力に頼って)ネジ締めを行っている事が接触不良等を起こしている事が判明しました。人の手によって締め込む力は、それほど強くないのです。ドライバーなどの工具が絶対的に必要です。
また、これまでのソルダーレスプラグの接触不良の原因のほとんどはホット側でなく、グランド側である事も確認しました。

様々な角度から解析し、シールドを複数の接点(面)で接触させることができ、また、ケーブルをネジで固定する方式を考案しました。ケーブルの外皮を剥き、シールド線を返し、差し込み、ネジで締める。これだけです。作り方は非常にシンプルですが、シールド線は、プラグのグランドに何百カ所もの数えられないほどの接点を保有します。グランドの接点は十分です。ホット側は、ピンによってしっかり芯線と接触し、プラグの内部で接触する事によって接点が保護されます。また、プラグの表面の位置まで締め付けられたネジはケーブルを少し押し込み、ケーブルをUの字に固定します。たとえケーブルを抜く時に、プラグを持たず、ケーブルだけ引っ張っても断線や接触不良を起こす事は難しい構造になっています。ハンダ付けされたケーブルより強度のあるケーブルの誕生です。
ハンダ付けされたケーブルは、何度も何度もケーブルだけを持って引っ張ったりすると、ハンダ付けしたケーブルの芯線(ホット側)に、主に負荷がかかり、何度も繰り返される事で断線してしまいます。フリーザトーンのハンダレスプラグは、このような欠点がありません。

ソルダーレスプラグSL-8SPro(Gold)は高音質化のために金メッキ処理を施しました。また、音質劣化の原因の一つであるプラグのチップとケーブルの芯線の距離が長いという欠点を解消するため、SL-8S(Nickel)と同様、プラグの内部で接点をもたせるという画期的な構造を持っています。さらにグランド側の接触抵抗を下げるシールド側の接点構造を持っていますから、ケーブルとして非常に信頼性の高い事がお分かりになると思います。

すでにフリーザトーンのソルダーレス・プラグ&ケーブルは、多くの現場で使用されています。その使い易さ、信頼性と音質は他の製品を凌いでいると自負しております。多くの方にこの製品がお役に立てる事を願っています。

次回は、難産であったLタイプのソルダーレスプラグについてです。







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